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初心者でもわかる工数管理とは?工数管理のメリットと実施方法
働き方改革の推進で、テレワークが普及し始めたため、従業員がどのような仕事をしているのか確認しづらくなったと悩んでいませんか。
工数管理を行うことで、誰がどれくらいの仕事を持っているのか、1つのプロジェクトにかかっている時間がどれくらいなのかが明確にできます。
また、会社全体のプロジェクト毎の工数管理を行えば、利益が出ているプロジェクトと出ていないプロジェクトがわかります。
本記事では、これから工数管理を始める方や、工数管理に効果を感じていない方向けに、メリットや実施方法について紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
工数管理とは?
工数管理とは、プロジェクトにかかっている業務時間を可視化させ、プロジェクトごとに労務費を算出できるようにすることです。
プロジェクトにかかった作業時間を明確にすることで、正確な労務費を把握することができます。
ただし、工数管理が必要な業種は、従業員の生産性が利益率に直結するシステム業や広告業などが対象です。
工数管理を行う業種は限られているため、自社の業種が工数管理を必要としているのかは、あらかじめ確認しておきましょう。
工数管理はプロジェクトごとの利益を把握するために行う
- 外注費
- 材料費
- 経費
- 労務費
プロジェクトの利益は、受注額から上記4つの金額を差し引いて算出します。
このとき、労務費については、プロジェクトごとにかかった時間を管理していないと算出できません。
労務費の算出は、従業員ごとの給与とプロジェクトごとの工数を割って出します。
例えば、月給30万円の従業員が月間150時間働いたとして、Aのプロジェクトに100時間かけ、Bのプロジェクトに50時間かけた場合、Aのプロジェクトにかかった労務費は20万円になります。
一方、Bのプロジェクトにかかった労務費は10万円になります。
このように労務費を算出することで、最終的な利益を把握できるようになります。
工数管理を行うメリット
- プロジェクトごとの利益率を把握できる
- 生産性の可視化や向上に役立つ
- 見積もり工数の精度が上がる
工数管理を行うことで、プロジェクトごとの利益を把握でき、生産性の可視化や見積もり工数の精度をあげられます。
さらに、業務状況が可視化ができるので、どうして赤字になっているのかといった課題点が明確になり、生産性向上に役立ちます。
また、工数の実績を正確に把握することで、次回以降の見積もり工数の予測ができるようになります。
工数管理をするためにはどんな方法がある?
工数管理をする方法は主に2つあり、「エクセルで行う」「工数管理システムを導入する」などがあります。
例えば、エクセルでの工数管理であれば、すでに導入している場合には費用はかからず、自社の使いやすいようにカスタマイズしやすいのが特徴です。
工数管理システムを導入した場合は、プロジェクト管理を一括でき、グラフでどのプロジェクトにどれだけ工数がかかっているか把握できるものもあります。
このように、工数管理を行う方法によってできることが異なるため、自社の予算や欲しい機能によって選ぶようにしましょう。
エクセルで工数管理をする
エクセルでの工数管理では、導入費用が最小限に抑えられるだけでなく、従業員も使い慣れているので比較的簡単に導入できます。
例えば、作成した工数管理表を共有フォルダに格納し、必要に応じて従業員が更新できるようにしておくだけで簡単に工数管理を行えます。
また、工数管理も好みにカスタマイズできるため、自由度の高い使い方をできるのがメリットです。
しかし、複数のプロジェクトを1つのエクセルで管理しようとするとファイルが重くなってしまうため、場合によってはプロジェクトごとに作成する必要があります。
その結果、複数のファイルを行き来して管理することになるため、管理業務が煩雑になってしまうというデメリットがあります。
工数管理システムを導入する
工数管理システムでは、複数のプロジェクトを統合管理できます。
システムであれば、入力規則の設定や必須項目の設定などが行えますので、ミスや漏れを機能で防ぐことが可能です。
また、勤怠管理システムの1日あたりの労働時間から各プロジェクトにかかった時間を振り分けられるものもあります。
スマートフォンからでも管理しやすい製品もあるため、パソコンを使わずに工数管理を行えるのも工数管理システムのメリットです。
しかし、導入費用やランニングコストがかかってしまうため、導入前には複数の製品の見積もりを取得し、まずはトライアルから検討するようにしましょう。
初めてでもできる工数管理のやり方
工数管理を行う方法は、主に「工数表の作成」「実際の工数を入力」「工数の集計と改善を行う」の3ステップとなります。
まずは、管理者がプロジェクトごとに工数表を作成し、実際の工数を従業員が負担なく入力していけるように仕組みを構築します。
その後、従業員によって入力された工数の集計と改善を管理者が行い、結果に応じて軌道修正を行っていくのが基本の流れです。
ここからは、実際に工数管理を行う際の方法について、ステップごとに詳しくご紹介していきます。
Step.1工数表を作成する
- 管理者がルールを設定し、従業員が毎日入力しやすいものを作る
- スケジュールには、余裕を持たせて作成する
- 日報機能も追加し、従業員の声も聞けるようにする
工数表の作成は、ただ表を作るだけではなく、実際に入力する従業員が使いやすいものを作らなければなりません。
そのため、まずはプロジェクト管理者が工数表の入力方法やルールを設定し、入力する従業員のスキルやスケジュールに合わせて作成していきます。
また、工数表の導入は、進捗状況を可視化できるため、日報機能も合わせて追加しておくと良いでしょう。
その日の進捗と共に、実際の従業員の声を聞くことができれば、問題点や課題がより明確になります。
さらに、管理者からのフィードバックを受け取りやすくなるため、従業員のモチベーション低下を防ぐ効果も期待できます。
Step.2実際の工数を入力する
次に、作成した工数表へ、実際にかかった工数をできるだけ正確に、業務した日ごとに入力していきます。
例えば、8時間勤務した場合、8時間の内、プロジェクトのどの作業にどれだけ時間をかけたか割り振って入力を行います。
このとき、工数の入力方法は勤務時間ぴったりにする場合と、勤務時間より少なく見積もる場合があるので、事前にルールは決めておきましょう。
実際の業務では、8時間休まずに1つの業務を行うことはまず無く、従業員によっては複数のプロジェクトを掛け持ちしている場合があります。
そのため、管理者は従業員の作業進捗を把握し、負担の大きい業務を別の従業員に回すといった対策を取れるように、日々の工数管理を徹底しましょう。
Step.3工数の集計と改善を行う
最後に、管理者が工数の集計を行い、どのプロジェクトにどれだけ時間がかかっているか確認していきます。
このとき、工数管理システムを利用すれば、関わった従業員それぞれの時間単価とプロジェクトにかかった工数を照らし合わせられます。
そして、そのプロジェクトの利益率がどれくらいだったかを自動で算出できるため、集計作業を効率化できます。
また、完了していないプロジェクトの進捗をグラフや表で確認できるため、今後どのような改善が必要なのかも、ひと目でわかるように作られています。
そのため、集計作業を効率化し、改善に必要な状況をよりわかりやすく管理したいのであれば、工数管理システムの導入を検討してみてください。
工数管理を行うときに注意すべきポイント
工数管理はできるだけ精度の高い工数を入力することが大切ですが、工数を入力するために手間がかかるようでは、本末転倒です。
例えば、「工数表で管理しているプロジェクト内容が細分化しすぎている」「工数管理表の作成や入力に時間がかかっている」などがあります。
また、工数をつけるだけで終わってしまうと、従業員にとってはただの負担になってしまいます。
そのため、工数をつけることにより、正確に進捗状況を分析でき、より良くプロジェクトを進行できるといったメリットを見出さなければなりません。
工数管理は利益率を向上させるために必要不可欠
いざ工数管理を導入してみると、利益が出ていると思っていたプロジェクトが、実は赤字を出していることがわかる場合があります。
このように、工数管理を行うことで、採算の取れない業務を早期に発見し、改善していくことが可能です。
弊社の提供するOZO3工数では、プロジェクト別に工数を管理でき、工数原価推移表を使ってリアルタイムに状況を確認できます。
さらに、勤怠管理システムやワークフローシステムなどと連携を行えるため、勤務時間と工数を一元管理できるのも強みです。
また、スマートフォンからの工数入力もできるので、従業員の日々の入力を簡単に行えます。
無料トライアルを用意しているため、まずはどのようなシステムか知りたい方は、ぜひお問い合わせください。